
「倶利迦羅龍」
細かく整理をしていきます
倶利迦羅龍王 粗彫り2
夜なべの作品。
倶梨伽羅龍王
前回、粗粗と形を出しました。


そして…

分かりにくいですが、
龍と利剣の間がかなり空きました。

また、上から細部を彫り込み、
鱗をいれ、
上から仕上げに入ります。
ではでは。
「六六変じて九九鱗となす」
龍の鱗。
鱗も
最初から1枚1枚仕上げていくのではなく、まずは体の動きに合わせて
粗粗とおこしていき(粗彫り)、
そのあとに1枚1枚丁寧に
仕上げていきます。

アールの合う丸刀を使って彫り起こしていきます。

龍の鱗は中国故事において
(9×9)81枚あるとされます。
「九」は
中国の易では陽数(奇数)の極数であり「最高の徳」を表し、
また「九」の字源は
竜が体を折り曲げた形、
という説もあるそうです。
(→それますが…9月9日が「重陽の節句」と
言われるのも「陽数」が「重なる」からという理由です)
…ちなみにこちらの龍の鱗は千枚以上あります…

「六六変じて九九鱗となす」
というのは
鯉が龍に成長することをいいます。
鱗の数が(6×6)36枚(おおよそ)の鯉は
別名を「六六鱗」ともいうそう。
端午の節句にこいのぼりを飾るように
鯉は立身出世の象徴なのですね。
昔の方は色鮮やかで
人ほど寿命の長い鯉に神性を感じていたのでしょうか…
確かに池をゆったりと優雅に泳ぐ姿は
ほかの魚にはなく神秘的かもしれないですねー ^ ^
ではでは。

帰省
こんにちは。
お正月休みに地元 北海道に数日帰省したのですが
仏画「倶利迦羅龍王」を納品させて頂きました
北海道千歳市の大禅寺様にお伺い致しました。
千歳駅から車で10分…
長都(おさと)駅から徒歩15分ほど…
まっっすぐな道を歩いた場所にあります。
広い境内の中、大きな本堂がありました。

本堂の中には不動明王三尊像が並び、
その横に作品を飾って頂いておりました。

改めてお客様のお手元に納められた姿を観ると
言葉にできない喜びを感じます。
また大禅寺様には
仏画の師である斉藤侊琳先生の「十六羅漢像」が納められております。
自分の地元で師の作品を拝見し、
同じ場所に自分の作品を納品させて頂いて…
本当に不思議なご縁であり、
恐縮に思います。
また頑張ろう、と思った1日でした。
北海道にいらした際は
ぜひ参拝に立ち寄られ下さいませ^ ^
・・・・・・・・・・・・・・・
…ところで
帰札した際、
小学校から高校までずっと同じである
親友に会いました。

昔から冗談でも
早く人間国宝になりなさい、
と言ってくれます…
彼女にも彼女なりの悩みはあると思いますが
昔からさっぱりしていてかっこいい女性です。
なんだかんだ励まされております。
いつもありがとうね。
ではでは。

明けましておめでとうございます。

今年の初詣は東京の増上寺に行って参りました。
さすが東京…
多くの方が参拝されてました。
そして増上寺のお隣、東京タワーを初めて間近で見ました!

近くで見るとメタリックで格好良いのですね。
また、2日には一般参賀へ。
平成生まれとして平成の内に一度は行きたいと思い、行きました。
陛下のお声を直接聞けて
感無量です。

こちらもすごい人で
今年は例年より多く2万人を越えたそうですね…
年明けから富山に戻ることになりましたが、東京で最後に
のんびりと良い年越しを過ごすことが出来ました…
本年も何卒宜しくお願い致します。
彫刻 倶利伽羅龍 粗彫り
こんにちは。
ブログの更新をすっかり怠っており、
いつも見ていただいている方には
本当に申し訳ありません。
いつの間にか年末になっておりました…。
東京は最近、晴れの日が続いております。

富山は快晴でも
霞がかった青灰色ですので
久しぶりの青々とした空につい見入ってしまいます。
きれいだなぁ…
休みの日はなるべく外に出るようにしていますが、
生き物として太陽の日を浴びることは
大事なことだなぁと
つくづく思います。
光合成をするように
太陽のエネルギーを吸収するのです…
さて
夜なべで制作している彫刻
「倶利伽羅龍王」は
形はほぼ出来まして、
細かい部分を造っております。


↑ちょっと前の粗彫りの状態
中の形を整えるのに時間がかかります。
粘土原型の時点で
彫るときのことを全く考えずに造りましたので、
余計苦戦していますが
どう彫ろうか、
道具から新しいものを作った方が良いか、
と色々考えて
やりがいがあります。
また制作模様を掲載させて頂きますね^ ^
・・・・・・・・・・・・・・・
ところで
こちらにきてから
逢いたい方にお会い出来て
行きたいところに行けて
本当に本当に嬉しい限りです
が、
それを上回り
この半年はちょっと、疲れました。
がしかし
そんなことを言っている場合でもなく
世の中は流れ、
誰も待ってはくれないのですー。
…せめてお正月だけ「骨休め」をして
また立って歩かないとですね。
また
自分の内面も置かれている状況も
他人様には全く関係のないことですので…
もちょっとカンペキに立ち振舞わないとです。
あまり考えすぎず
かといって思考を停止せず
自分の目的を忘れず…
来年も歩きます!
大聖護国寺様 客殿落慶法要
先日、師匠の関 侊雲先生と共に群馬県高崎市にあります
真言宗豊山派 大聖護国寺様の客殿落慶法要に出席させていただきました。
大聖護国寺様は関侊雲仏所がご本尊を修復し、
私が「桂昌院御尊像」「亮賢僧正ご尊像」の模写絵を納品させていただいたお寺様です。
法要にいらっしゃった来賓の方々、大勢の檀信徒様の前で絵の制作経緯、
証明書を頂いたこと事に関しましてのご説明もさせて頂きました。
開山800年を記念し完成された客殿、
大聖護国寺様は大変由緒のある歴史深いお寺なのですが、
自分が初めてお伺いしたときのまだ客殿もなく、
改装前の本殿、修復前の仏像の数々が並んでいる状態でしたので
その時のことを思い出し、これからさらにお寺を再興していくという
飯塚ご住職様の強い熱意に改めて感銘を受けました。
また再興のお手伝いをさせて頂いていることが本当にありがたく、
光栄なことに思います。
落慶法要に初めて出席をさせて頂き、
お寺様にとって、檀信徒様にとって仏像というのがどのような存在であるのか、
お寺様と檀信徒様の繋がりの深さを実際に感じさせていただきました。
このような貴重な機会を頂きました
大聖護国寺様、関 侊雲先生に改めて深く御礼を申し上げます。

大本山 護国寺 真光様、関 侊雲先生


大聖護国寺 飯塚ご住職様
亮賢僧正肖像画制作
関侊雲仏所 所員 菊池侊藍が大聖護国寺様(群馬県高崎市)より依頼を受け、
真言宗豊山派の大本山護国寺様に伝わる亮賢僧正の肖像画を模写し、
護国寺様よりその認定書を頂きました。
護国寺様 大聖護国寺様に厚く御礼申し上げます。
また師匠である仏師 関 侊雲先生のご指導の賜物により
この度の大変名誉ある証明書、認定書を授与していただくという結果につながりました。
関 侊雲先生に深く感謝申し上げます。


彫刻 倶利伽羅龍 〈粗取り〉
夜なべで制作中の作品、
倶利伽羅龍の粘土原型が完成し
粗取りに入りました。
材はクスノキです。

図面を写し、
大きく取れる部分を
鋸で落とします。

井波では機械でパパッと落としていたので
今更ながら機械の有り難みに気付きました…
(ですが鋸の方が断然おが屑が出ず材料がムダにならない、ことにも気付く)
↑大まかに粗取りを終えました。
さすがに汗びっしょりです…
粘土原型をみながら
粗彫りに入ります。

四角く取っていくのではなく
斜めに取っていく、
とご指導頂きます。

少しずつ龍の形になって参りました。
また次回。
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先日、
TBSさんの番組に出演させて頂くという
大変貴重な機会を頂きました。
テレビの収録の現場を体験し、
他の職人さんとお話しし、
良い刺激を頂きました。
個人的には
自分の伝えたいことをもっと的確に伝えられるようにならなければ…
と思いました…。
自分にこのような機会を頂いた関先生に心より感謝申し上げます。
↓ご一緒した皆さんと。

伊勢根付師の 梶浦明日香さん
西陣織職人の 佐々木英人さん
(りんどう屋さん)
同じく西陣織職人の 冨山華菜さん
落語家の 三遊亭じゅうべえさん
皆さん気さくで素敵な方々でした^^
…ちなみに色々な方に聞かれましたが
x japanは本当に好きなんですー